1)完成形
2)販売用パッケージ
3)組立て前
【型】
どかん Mk.2
【紙】
・マーメイド 160kg
【印刷】
・ゴム版印刷(凸版・顔料インク)
【カット】
・小型カッティングプロッター
〈解説〉
展覧会『用途未定の紙』での解説(下記)に書いてあるとおりで、
カラーリングに関しても、形の由来に準拠する形になっているので
説明は、不要でしょう。
エピソード的には、
展覧会『用途未定の紙』では8種類だった形を
今回のシリーズでは『おうち』『ふね』『くるま』の3種類に絞ろうと
していたんですが、
「*字路雑貨店」主催の増谷さんに『どかん』を面白がっていただいていたと
言うこともあり直前になって追加しました。
で、あまりにも直前だったため
他で使用しているタント180㎏の希望色が手に入りませんでした。
なので、タント180㎏ではなく
画材屋さん等で手に入りやすいマーメイド紙を使用することになりました。
そのとき入手したマーメイド紙はタント180㎏よりも薄いため
そのままの図面では、うまく組み立てることができなかったんです。
それで、差し込み口とかいろいろ工夫したところ
もともとの図面よりもずいぶん組み立て易くなったんです。
(つまり、ここで培ったやり方を他のモデルにもフィードバックすれば
全てのモデルが今までより組み立て易くなるということに)
・・・というわけで、けがの功名です。
〈『どかん』の 展覧会『用途未定の紙』 での解説〉
作品解説4
柄が活かせるもので、大きくて、デフォルメも形を認識できるものって意外とないなあと。
そこで、ちょっと考え方を変えることにして
ある程度、趣向が偏ったものもモチーフとして採用していいことにしました。
方針を変えてから、まず思いついたのがスーパーマリオに出てくる「どかん」でした。
私はゲームが大好きなので、かねがねゲームの中に出てくる造形物を
紙で作りたいと思っていました。
今回つくった「どかん」は、N64時代の当時のハードスペックの限界による
カクカクしたポリゴンの造形を元にしています。
僕より前の世代の人たちがドット絵に対してある種のノスタルジーがあるように
私は、カクカクのポリゴンは当時の技術だからこそ出てきた独特な表現だと考えています。
だから単に技術的に未熟な表現であるというふうにはとらえていなくて、
ペーパーモデルのモチーフとして十分に魅力的なものだと思います。
造形的には、土管の内側と外側を表現するというところを工夫しました。
一枚の紙をぐりんとひっくり返すようなトリッキーな組立が楽しめる作品です。