1)完成形
2)販売用パッケージ
3)組立て前
【型】
おうち Mk.2
【紙】
・タント 180kg
【印刷】
・ゴム版(凸版/顔料インク)
・インクジェットプリンタ(染料インク)
【カット】
・小型カッティングプロッター
〈解説〉
仕様的には、『おうち(チョコ)』の色変更バージョンで、
表面にナイロン樹脂加工がされておらず、マットな質感になっています。
(色以外の仕様は、『おうち(ソーダ)』と同じです。)
このシリーズの作品を初めて発表したのが
2013年3月下旬から4月上旬にかけて開催されたミュゼアクタというイベントで
会場となった京都府庁旧庁舎の中庭に
大きな桜の木があって
(同時に当時放映中の大河ドラマ『八重の桜』の展示がやってたりしたので)
それにちなんで、いかにも春っぽい桜色のバージョンを作りました。
桜をイメージしたピンク色の部分をよく見ると紙に凹凸があって
凸部分にだけゴム版の顔料インクが載っていて
下地には、インクジェットの染料インクが全面に施されていて
微妙な色のレイヤーが生まれて、桜の花が重なって見える感じとかを
表現していたりするので、機会があれば現物を手にとって
間近で見ていただきたいです。
〈『おうち』の 展覧会『用途未定の紙』 での解説〉
この展示がポストカードとポストカードサイズのペーパークラフトを展示すると決まってから
しばらく、どんなものをつくろうか迷っていました。
そんな時ヒントになったものが、“A式ダンボール箱”だったんです。
A式ダンボール箱というのは、
引っ越しの荷物なんかをいれたりする一般的なダンボール箱のことなのですが、
職業柄、私はこれの展開図をよく目にしていて、
その展開図がほとんど余分な隙間のない長方形でできていることに気付いたのです。
ポストカードという148mm×100mmの限られた面積を
(ほとんど)余すところなく使えるこの展開図が今回のコンセプトにぴったりだと思った私は、
この箱をもとにした形をつくってみることにしました。
まず天面の部分に傾斜をつけて屋根の形にし、
側面は窓の穴と、扉の切れ込みを入れて小さな「おうち」の形にしてみました。
この小さなおうちを作ってみて、もとはもとはただの箱だけど
少し変えることで表情がついて
ちょっとしたミニチュアモデルになるのはおもしろいなあと思いました。
この作品は、全体の方向性を決定した起点となる作品です。