2012/07/19

Vol.1 part6『わた絶part1』


KUMAUHEI WORKS CAUTION!!!!!!!!!!!!!!!!!!!! vol.1テキスト版
part5 『わた絶part1』

ブックアート作品『注意!-京都貼紙地図-』を紹介するUstreamの
放送内容をテキスト化したものです。

part6では、京都で生まれ育ちながら美術というものに
触れていった経緯について語っています。

出演
KUMAUHEIWORKS(以下:隈) 画面左下
なんしーさん(以下:な)声のみ


                              





もやもやした背景になりますね。

:もやもやした背景です。
しかも、part1ですね。
デザイン史のあとにpart2もあります。
すごく、話はもどりますが
阪神淡路大震災というのがありましたね。
関西で。



はい。

:で、僕自身は京都にいたので
当然ながら被災をしたとはいえませんね。

と、いう言い方になるのはなぜかというと
なんか家が古くて、その時に亀裂が走って
数年後に住めなくなっちゃったんですよ。

あそこで、起こった事は
ぜんぜん経験していなくて
自分ちが4年後に
住めなくなるっていう
亀裂をうけただけなんです。

子供の時だから、
ああ引っ越さなきゃいけないのか
みたいなことがありましたけれど、
被災したとは言えないです。
だけど、
関西に住んでいて、情報番組とかニュース・・
子供の頃に見たメディアの報道に対して
考えてしまった事があって・・
その話をします。

うん。



:コミュニティが分断されて
なかなか戻らない状況が
繰り返し報道されていたということが
記憶にありますかね。

むしろなんしーさんのほうが
近いところにいらっしゃったかと

記憶があるかどうか?

:当時まだ子供だったと思うから。
小学校低学年くらいですよね。

一年生ですよね。

:僕は、だから二年生・・
三年生にあがる年ですけどね。

何があったかっていうと、
東北の地震でも
話としてはあったと思うんですけど

仮設住宅が人が移り住むという段階になって
神戸の時は公平性を保つ為に抽選で
人を新しく建てた仮設住宅に
(振り分けて)入れていきます
という形をとっていたんですね。

それで、昔の風景がなくなって
もともとの地域ごとではなくて、
どんどん分散していって
仮設住宅に入っていった
という状況がありまして、

その中でこういうふうに
壊れていってしまったものが
なかなか戻らないんだということが
繰り返し報道されていて

子供の時に素直に受けた印象というのは、
僕はあまりポジティブには
受け取れなくて
どんどん悪くなっていくんだっていうのが
子供の時っていう
自分自身ではほとんど何もできないような時に
情報だけはだどんどん入ってきてしまって・・・

しかも自分ちが住めなくなってしまって
こんなはなれたところなのに。

こういう事がめちゃくちゃいろいろ報道されていて
なんか、もう一度がんばろうって
言っているけれども
渦中にいる人の心の中には
悪い物がたまっていったり
どんどん状況が悪くなっていっているんだ
っていうふうに・・
子供だから無力で・・
無力なのに幼児期にあったような
万能感はどんどん薄れていくなかで
こういう情報を得ていくと
僕はネガティブに受け取っちゃったんですね。

うん。

:それは、「95年以降」なんだ
っていう話で
まとめちゃうことは
できるかもしれないですけど・・
まあ、閉塞感を感じてきちゃったんだと。



っていう背景が一つあって、
同時に美術というものに
興味を持っていったと。


これは、あくまでも一般的な話ではなくて  
私の作品の話をしていて、
自分が作る動機などを話ですから
自分の話をしますが・・

うん。

:こんな暗い背景で
話す事でもないんですけど・・

美術に対して興味を持ち始めたのは
最初に、親に連れて行かれた展覧会・・というか展示は、
百貨店・・昔の丸物じゃなくて近鉄だったか大丸だったか
記憶が微妙なんですけど
百貨店の催事場みたいなところでやっていた
山下清の作品展だったんです。

山下清といえば、
言わずと知れた”はだかの大将”ですけどね。
アウトサイダーアートとか
アールブリュットっていう話をする前に
山下清は、日本人が
”普通じゃない人”が素朴な感覚で描いたら
すごいものができるんですよ
っていうイメージとして漠然と思っている代表格で
百貨店がおばちゃんとかを集客するのに山下清っていうコンテンツは
そこそこ人が入るものだったんですね。

うちのおかんとかも、
うちの子は絵を描くのがわりと好きらしいから
見せにいこうか
っていうくらいのものが山下清で。

そういうところから絵を展示で見る
っていうことが始まって
小学生くらいの時・・
フランス近代絵画展みたいなものって
よく巡回してるじゃないですか。

うん。

:そういうようなものを何度か見ていて
なんとなく絵に対して興味を持っていって、

小学校の時に『マリオペイント』っていう
ゲームソフトがあったんですけど

わかんない・・なんかドット絵みたいなんを描くやつですか?

:そうそう。スーファミ・・わかりますよね?

わかります。

:スーファミの本来はコントローラ・・
左に十字キーが付いていて
右にXYABのボタンがついた
灰色のゲームパッドみたいなのをさすんですけど、

そこにコントローラじゃなくて
マウスをさすんです。
マウスをさして絵を描きましょう
っていうソフトで、
すごく簡単にですけど
作曲もできたり。

で、ゲーム(機で出たソフト)だから
攻略本というのが出るんですよ。
攻略もくそも無いんですけどね。

それで、当時APEっていう糸井さんがやってたゲームの攻略本をつくる
編集プロダクション(多分)があって、
APEの攻略本いろいろあるんですけど・・
ファミスタが好きだったからそれを作り始めたのが最初かな・・
伊藤アシュラ紅丸さんっていう人がいて・・
わかんないですよね。

wわかんない。

:チーターじゃなくてヒョウ柄を着たおじさんが何か描いてたり
しりあがり寿さんとかが
マリオペイントを使って
なにか作りましたよっていうのが  
紹介してある本で、
その中に、
昔の名作絵画をマリオペイントで
再現したらこうなる
みたいなのがあって、
そこにはゲームライターみたいな人が書いた
美術作品の紹介っていうのがあったんですね。
それで、モンドリアンとか印象派とか紹介してあって
「このスタンプツールをつかったら書ける!すごい!」みたいな事が
書いてあって・・
イメージわかりますかね・・

わからない・・

:今この話をしようと思ってなかったので本を用意していないですね・・
本棚に・・
・・・探すのめんどくさいですね。

(次回、Ustの冒頭でお見せします!)

なんか、モンドリアンとかは
抽象的でわけわかんないけど
これは、ブロードウェイの地図を表していて 
それを三色(と白黒)と縦と横だけで表現していて
めっちゃかっこいい
みたいなことが書かれていて。

(デ・ステイルのことはあとでまた出てきます)

子ども向けのゲームの文体で書いてあって、
今までの美術の文体じゃなく書いてあったので
子どもの時に美術ってかっこいいものなんだって、
その時に思ったんですよね。

なるほどー

:そういうのがはじまりで・・
意外・・でもないですよね。
ありそうな話っていうか。

なんかでも、今好きなものと
  順当な流れで、その時点からリンクしているのがすごいなと・・

後から自分で、
(記憶を)書き換えた可能性もありますけどね。
ゲームが好きで、美術が好きな人だから
接点はマリオペイントにありますっていうw
いかにも簡単にできそうな説明ではありますけど。

うんうん

:けっこう自分の意識の中では
小学校の頃からAPEの攻略本は
すごく好きで、後に集めたりもしましたが・・

自分が美術とかをやっていて
かっこいいと思うものとか
面白いと思うビジュアルを
どんどん作っていくんですけれども、


そうすると・・作品っていうのを考える上で
これは良いけどあれはあかんみたいなことを
誰しもが言ってると思いますけど・・
これは好きだけどこれは嫌いだとか。
というのが、人によってそれぞれちゃうやんっていうのが
すごい気になってきたんですよね。
それは。具体的に言うと高校生くらいですけどね。

高校生くらいの時に、なんで良いもの・・
絶対的に良いものがなくて、みんなそれぞれ意見が違うのに
みんなそれぞれ意見が違うという事すら認め合わないのかな、とか

うーん

:逆に言うと、
どんだけ自分が
良いと思ってやっていても
結局みんな価値観はバラバラだから
「正しい」っていうふうには
ならないんだということを
考えてしまうようになったんです。


美術と出会ってしまって、
価値観について考えなきゃいけないようになってしまった。
これは良いけど、あれはだめだって
それぞれに言ってる状態に対して
自分で考えなきゃいけなくて
ちょっと手詰まりになってしまったんです。
みんなポジショントークしかしてないんじゃないかなって思って。

うんうん。



高校とか、高校卒業してから積極的に出会っていった
現代美術っていうものも
結局は、好事家が単におもしろがっているだけで
自分のやっていることはすーごい狭い範囲のことやな
っていうふうに思っちゃったんですよね。


価値観はいろいろあるから
自分が良いと思う事を基準にやっていても
多くの人には伝わらないんじゃないか、
正しくないんじゃないかっていうふうに当時は考えてしまって
・・考えてしまってという言い方は良くないかな。
考えちゃって・・・変わらないか
考えちゃって も 考えてしまって も・・

うん。





だから、伝える為にはどうすればいいのかを
考えていったんですね。
そこはポジティブに向かっていったと
いうふうにとらえることもできるんですけど
(結果的には)どっちとも取れます。
それで、デザインっていうものに助けをもとめにいったんです!



うん。

ということで、続きは次回!みたいなかんじで。

良いフリ!

(その後、アフタートークが続いていますが
アフタートークはUstのライブ中継のみでお楽しみいただけます。
是非放送をご覧になってください。)

以上です。
続きは次回!2012年7月28日21時から